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【業務プロセス可視化事例】 業務のあるべき姿を事務フローマニュアルで – しんきんカード様 2017-06-26T11:46:17+00:00

Project Description

属人性の排除、業務品質向上、リスク顕在化の仕組みを実現
ー 業務のあるべき姿を“事務フローマニュアル”で ー

株式会社しんきんカード(以下、しんきんカード)では、iGrafxを活用して事務管理体制の整備に取り組んでいる。その経緯と成果について話を伺った。

しんきんカード様 ロゴ株式会社しんきんカード

■所在地: 東京都江戸川区船堀3-5-24
■設立: 1980年9月
■資本金: 3億3,000万円
■社員数: 182人
■取扱高: 2,874億円(2015年3月実績)
■事業内容:  1.クレジットカードに関する業務、2.金銭の貸付ならびに信用保証業務、3.信用調査業務、4.上記第1号、第2号に係わる損害保険に関する代理業務、5.上記第1号、第2号に係わる生命保険の募集に関する業務

もくじ
  1. しんきんカードの概要
  2. 「事務フローマニュアル」の作成・メンテナンスにiGrafxを活用
  3. 現場に都合の良いマニュアルから、業務のあるべき姿を明確にするマニュアルへ
  4. 事業を継続するために、円滑かつ迅速、効率的、正確に業務を遂行する体制が不可欠
  5. 真の目的は、持続的に業務の品質向上と統制環境を整備すること
  6. iGrafxの活用により、事務フローマニュアルを中心とした事務管理のPDCAサイクルを確立
  7. 今後の拡張予定とサン・プラニング・システムズへの評価と期待

しんきんカードの概要

– しんきんカードについてご紹介ください。

しんきんカードはその名が示すとおり、信用金庫を母体としたクレジットカード会社です。「お客様」、「地域社会」、「地域に根ざした信用金庫」が、手を取り合って繁栄していくための、多彩なカードサービスを提供しています。

またそのために、社員一人ひとりの自由でユニークな発想と誠実な行動により、期待され信頼される企業になることを目指しています。

「事務フローマニュアル」の作成・メンテナンスにiGrafxを活用

株式会社しんきんカード 山口 裕氏

「iGrafxで1,300件以上の事務
フローマニュアルを作成・メンテ
ナンスしています」
(株式会社しんきんカード
代表取締役 専務
山口 裕氏)

– しんきんカードにおけるiGrafxの活用状況について教えてください。

当社では、2011年度より事務管理体制を整備するため、全社全面的に事務処理の洗い出しと見直しを図っています。

その取り組みの一環として、個別業務の手順を示す「事務フローマニュアル」を整備しており、 現在、1,300件以上の業務に関する事務フローマニュアルを策定・運用しています。

iGrafxは、事務フローマニュアルの作成およびメンテナンスにおける、フロー図の作成・修正、フロー図の各エレメント(業務の要素)と関連する規程や帳票といったドキュメント類とのリンクの設定に活用しています。

また、事務フローマニュアルの共有・閲覧にiGrafx の文書管理機能を利用しており、各業務の担当者はいつでも、PCのウェブブラウザから事務フローマニュアルのフロー図や関連ドキュメントを閲覧できるようにしています。

しんきんカード様 業務フローチャート

しんきんカード様 業務一覧表

●しんきんカードにおける「事務フローマニュアル」(上)と「マニュアルメニュー」(下)の画面例

現場に都合の良いマニュアルから、業務のあるべき姿を明確にするマニュアルへ

株式会社しんきんカード 荒川 賢治氏

「新任の担当者でも理解しやす
く、不明点があっても素早く自己
解決できるようになりました」
(株式会社しんきんカード
債権管理部長 荒川 賢治氏)

– 「事務フローマニュアル」について詳しく教えてください。

事務フローマニュアルは、旧来の業務マニュアルと比較するとわかりやすいので、まずは導入前の状況から話をさせてください。

 

– わかりました。ではまず、旧来の業務マニュアルについて教えてください。

当社における旧来の業務マニュアルは、各部署や各業務担当者がそれぞれ独自に策定したもので、個別業務の最適化を目的にオペレーション手順を記載したものでした。

その結果、旧来の業務マニュアルには次のような課題や問題点が内在していました。

  • 形式や表記方法が統一されておらず、ほとんどが文章だけで構成されているために、慣れていない担当者が見たときにわかりにくいことがあった。
  • 内容に関して属人化してしまう傾向があり、客観的に見るとムダやムラも見られた。また、ベテラン社員の口頭による説明が不可欠なケースも見られた。
  • 手順だけが文章で記載されているものが多く、各業務手順の根拠となる規程を調べる必要がある場合、手間と時間がかかっていた。
  • メンテナンスが滞ってしまいがちで、内容が陳腐化してしまったり、手順そのものにリスクが内在化しているケースも見られた。

 

– では、あらためて「事務フローマニュアル」についてお願いします。

旧来のマニュアルを一言で表現すれば、「現場に都合の良いマニュアル」でした。一方、事務フローマニュアルは「業務のあるべき姿を明確にするマニュアル」を目指したものと表現することができます。

たとえば表記に関して、事務フローマニュアルはフロー図をベースとした共通の手順とルールに則って記述されるので、業務への慣れ不慣れにかかわらず、新任の担当者でも理解しやすい内容になっています。

また、iGrafxの利用状況でも説明をしたとおり、フロー図の各エレメントには関連する規程や帳票類がリンクされています。必要に応じて、すぐに関連する情報を呼び出すことができ、不明点があっても素早く自己解決できるようになっています。

 

– 内容に関する「属人化」や「陳腐化」といった点は、どのように改善されているのでしょうか。

「属人化」を防ぐため、新たに策定した業務管理規程をベースに、事務への取り組み方や姿勢を示した「事務の基本要領」も踏まえて、事務フローマニュアルを策定しました。そのため、会社として業務のあるべき姿を現場のオペレーション手順へと落とし込んだ内容が反映され、各手順のベースとなる規程に紐付けることができました。

また、実際の事務フローマニュアル策定作業には、各業務のマネージャーに参加してもらい、必要があれば現場のヒアリングも実施して、業務のあるべき姿と現場のオペレーションとの摺り合わせを行いました。

「陳腐化」を防ぐためには、定期的に事務フローマニュアルの業務勉強会を開催し、策定した業務工程を現場へ根付かせると同時に、問題点やリスクが見つかれば、都度、改善策を考え、事務フローマニュアルへと反映するようにしています。 さらに、各部門のマネージャーが業務勉強会を管理するためのトレーニングも実施しています。実際2015年度までに、約600回の業務勉強会を実施し、約1,200回以上事務フローマニュアルをメンテナンスするにいたりました。

しんきんカード様 業務管理規程
 ●業務管理体制と事務フローマニュアルの関連イメージ

事業を継続するために、円滑かつ迅速、効率的、正確に業務を遂行する体制が不可欠

– 事務管理体制の整備に取り組んだ背景を教えてください。

当社は信用金庫の関連会社です。当社のお客様は各信用金庫のお客様ですので、同等レベルの厳格さや品質、リスク管理体制が求められます。当然、厳格に法令遵守体制も構築・維持していかなければなりません。

万が一、業務手順が原因で重大な事故が発生すれば、お客様にご迷惑をおかけしてしまうだけでなく、当社や当社提供のサービスへの信頼が失墜し、事業が継続できなくなるリスクがあります。

そのような状況を防ぐためには、「クレジットカードの申し込みの受付から、審査、カードの発行、利用状況の管理」という一連の業務を円滑かつ迅速、効率的、正確に遂行していかなければなりません。

そのため、だれが、いつ、何度やっても、同じ成果や結果が出せる仕組みづくりが必要だと考え、全社的な活動として事務管理体制の整備に取り組んでいます。

真の目的は、持続的に業務の品質向上と統制環境を整備すること

株式会社しんきんカード 安部 和彦氏

「目に見える成果が上がるように
なるまでには、3年~5年は必要
だと最初から考えていました」
(株式会社しんきんカード
事務運営課長 安部 和彦氏)

– 事務管理体制を整備することによって、どのような成果が上がっていますか。

まず理解していただきたいのは、事務管理体制整備の取り組みは短期的な成果だけを求めるのではなく、持続的に業務の品質向上と統制環境を整備することが真の目的となります。

そのため、目に見える成果が上がるようになるまでには、最低でも3年~5年は必要だと捉えています。そして、一定の成果が上がればそれで終わりということではなく、さらに上を目指し継続して取り組んでいかなければならない活動でもあります。

その前提で、現時点では「(1)リスク管理体制の向上」と「(2)社員の意識改革」という点に関しては、一定の成果が上がっていると言えるかもしれません。

(1)リスク管理体制の向上

事務管理体制の整備という言葉のイメージから、ミスや事故の発生数が減るとか、業務に要する時間やリソースが圧縮されるというイメージを持つ場合もあるかもしれません。しかし、短期的に見ればその逆で、ミスや事故の発生件数は増加し、業務に必要な工程数も増える可能性があります。

これは、事務フローマニュアルがあるべき姿になることで、発生していたミスや事故が改善される一方、これまでミスや事故として取り上げられなかったものが顕著化したり、簡素化されていた業務が厳格化されることでミスや事故の質も変わってくるからです。

しかし、このような状況は決してネガティブなことではありません。業務の質を高めていくためには必要なプロセスです。これまで潜在化していたリスクが顕著化することで、改善を図ることができます。また、すぐに改善を図ることができない項目でも、現場に注意を促したり、問題を回避するための事前対応を実施したりすることができるようになります。

当社のケースでは、2015年度までに800項目以上の改善点が浮き彫りとなりました。これは、大きな成果だと言えます。

(2)社員の意識改革

たとえば、これまで非効率だと思いながら作業していても、習慣や慣習から改善策を打ち出すのが難しかったり、同じ業務をしていても人によって言うことが異なっていたり、議論するにしても論点がかみ合わなかったりすることもあったと思います。そのため、業務の改善やミスの防止ということに対して、受け身の姿勢になってしまうことも少なくなかったでしょう。

また、このような取り組みを開始するにあたっては、多少なりとも負担を感じたり、変化に対する不安を覚えた社員も多いと思います。

今回、業務管理規程に紐付く明確な事務フローマニュアル、すなわち全社共通の基準が定まり、それを改善しながら自分たちの業務をより効率化かつ精緻化できるという経験ができました。その結果、業務に取り組む姿勢は明らかに良い方向へと変わりつつあります。

また、これまであいまいだった責任の範囲や業務手順が明確になったことで、自分がするべき業務へとより集中できるようになりました。ムリやムラが改善され、異動があってもすぐに新しい業務を習熟できるようになったことも、意識改革の後押しとなっていると考えています。

iGrafxの活用により、事務フローマニュアルを中心とした事務管理のPDCAサイクルを確立

株式会社しんきんカード 沼浦 芳枝氏

「iGrafxは、直感的に操作でき るので、専門家でなくても業務 フロー図を作成・メンテナンス することが容易です」 (株式会社しんきんカード 事務運営課 主事 沼浦 芳枝氏)

– iGrafxを採用した経緯を教えてください。

今回の取り組みの中で、最も重要な成果物の一つである事務フローマニュアルを、 どのようにすればわかりやすい内容にできるのか。どのように共有するのか。どのように内容のメンテナンスを継続していくのか。そのPDCAサイクルを確立できるかどうかは、プロジェクトの成否を左右すると言っても過言ではない重要なポイントでした。

また、記載されている内容がどれだけ優れていても、使いにくい、理解しにくいものでは、現場に浸透させることはできないからです。当然、作成やメンテナンスに手間がかかるようなものも駄目です。

たとえば、フロー図を表計算ソフトで描こうとすれば、そもそも手間と時間がかかりますし、エレメントや分岐を追加・削除しようとするとフロー図を整えるのが非常に困難です。表計算ソフトで1,300以上の業務をフロー図で表記して、こまめにメンテナンスをするとなれば、膨大な時間と手間とコストがかかるだけでなく、専任担当者やマネージャー、現場のモチベーションを維持するのは難しかったでしょう。

当社の場合は幸いにして、いくつかの信用金庫でiGrafxが採用されていたため、その存在を知っていました。もちろん他のツールも調査しましたが、同等の機能やコストで利用できるものは見当たりませんでした。

そこで、サン・プラニング・システムズの開催するセミナーを受講したり、評価版を提供してもらったりして機能を検証し、最終的に採用を決めました。

 

– iGrafxに対する具体的な評価ポイントについて教えてください。

次の6つのポイントについてiGrafxを評価しました。その上で、 iGrafxがあれば事務フローマニュアルを「容易に作成できる」、「メンテナンスできる」という雰囲気が生まれたことが最大の採用理由であり、最大の導入効果だと捉えています。

  • フロー図の作成および修正がとても容易で、直感的に操作できる
  • フロー図の各エレメントに関連するドキュメントを容易にリンクでき、シンプルな操作で閲覧もできる
  • iGrafxの文書管理機能により、容易かつセキュアに共有・閲覧環境を構築できる
  • 機能や表記のカスタマイズが可能である
  • 信用金庫をはじめ、金融機関や大手企業における導入実績が豊富である
  • サン・プラニング・システムズによるサポート体制が充実している

今後の拡張予定とサン・プラニング・システムズへの評価と期待

– 今後の拡張予定などがあれば教えてください。

これまでも話をしたとおり、業務勉強会を重ね、策定した事務フローマニュアルを現場へと浸透させていくとともに、理想的な業務環境を確立するための改善を継続していきたいと考えています。

また、改善という点に関しては、たとえばミスが発生するからチェックの工程を増やすといった非効率な改善ではなく、そもそもミスや事故の起こらない工程を導き出し、システム化することで解決できるのであれば積極的に検討するようにしていきたいと考えています。言い換えれば、事務フローマニュアルは業務をシステム化するための要件定義書にもなり得るということです。

事務管理体制の整備は、時間も手間もコストもかかりますが、継続していくことで、このように投資効果を何倍にも高めることができると捉えています。

 

– サン・プラニング・システムズへの評価や期待があればお聞かせください。

業務を可視化して、だれでも理解できるようにするためには、iGrafxのようなツールの存在も重要ですが、記載ルールを定義しなければ、その場限りでメンテナンスが難しいものとなってしまいます。サン・プラニング・システムズは、その点をきちんと理解していて、表記のルールに関しても、どのように要件を定義していけばいいのか、そのための様式をどうすればいいのか、ひな形を提示してアドバイスもしてくれました。

また機能面でも、場合によってはカスタマイズをしてくれたり、機能として取り込むことで、当社の要望に応えてくれました。

サン・プラニング・システムズは、ツールを提供して、その使い方やトレーニングをサポートしてくれただけでなく、iGrafxを使いこなし、導入効果を短期間で、最大限に高めるためのサポートをしてくれ、とても感謝しています。

今後も、事務管理体制整備を進めていく上で、サン・プラニング・システムズのサポートは欠かせません。iGrafxの機能や操作性の向上はもちろん、これまでと変わらないレベルの高いサポートやアドバイスにも大いに期待しています。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

 

しんきんカード様

サン・プラニング・システムズ
BPM推進部 コンサルタント シニアマネージャー 石 健児 (前列右)
BPM推進部 プロダクトスペシャリスト 菊池 美奈子(前列左)

* 取材日時 2015年12月
* しんきんカードのサイト
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。

 

本プロジェクトに関連する製品・サービス

製品

※ 2016 年5 月よりiGrafx Process Central は、iGrafx Platform に名称が変更
となります