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【業務プロセス可視化事例】事務標準化の推進 – オリエントコーポレーション様 2017-06-26T11:46:14+00:00

Project Description

TQC活動の一環として、「事務標準化」を推進。
だれが、どこで処理をしても、同じ内容、同じ品質、同じ生産性が担保される環境の実現に取り組む。

株式会社オリエントコーポレーション(愛称:オリコ、以下、オリコ)では、iGrafx を活用して、さまざまな業務の「事務標準化」に取り組んでいる。その経緯と成果について話を伺った。

株式会社オリエントコーポレーション
オリエントコーポレーション様-LOGO

■所在地: 東京都千代田区麹町5丁目2番地1
■創業: 1954年
■資本金: 1,500億円(2015年9月30日現在)
■社員数: 3,819人(2015年3月31日現在)
■事業内容:  個品割賦事業、カード・融資事業、銀行保証事業

もくじ
  1. オリコの概要
  2. 業務フロー図の作成・管理および、業務改善案のシミュレーションにiGrafxを活用
  3. 事務の標準化により、人員配置の最適化を目指す
  4. まずは現状を可視化し、現場業務との整合性を見極めながらさらなる改善に取り組む
  5. 業務改善のPDCAサイクルを確立し、改善効果の客観的な把握も可能に
  6. 今後の拡張予定とサン・プラニング・システムズへの評価と期待

オリコの概要

– オリコについてご紹介ください。

オリコは創業以来60余年、オートローン、ショッピングクレジット、カード、eビジネス、料金決済や各種保証商品など、さまざまな分野において、より多くのお客さまに愛されご利用いただけるようニーズを重視したサービスの拡充に努めてきました。最高の金融サービス・商品を提供することにより、お客さまの豊かな生活と夢の実現に貢献する企業を目指して事業を展開しています。

●数字で見るオリコ(2015年9月30日現在)

オートローン利用件数: 155万件 クレジットカード会員数: 981万人
加盟店数: 77万店 個品割賦取扱高: 8,199億円
クレジットカード取扱高: 8,199億円 営業資産残高: 4兆8,222億円
銀行保証残高: 1兆2,642億円 決済・保証事業取扱高: 2,464億円
eビジネス取扱高: 1,875億円

業務フロー図の作成・管理および、業務改善案のシミュレーションに
iGrafxを活用

– オリコでは、どのようにiGrafxを利用していますか。

当社では、2009年から全社的な「TQC活動」を実施しています。その一環として「事務標準化」による業務手順の可視化と改善に取り組んでいます。

その取り組みの中で用いる「業務フロー図」の作成・管理および、「業務改善案のシミュレーション」を行うのにiGrafxを利用しています。

また iGrafx Process Central を使って、業務フロー図を共有しています。

※iGrafx Process Central はiGrafxシリーズの文書管理・公開システムです。
※2016 年5 月よりiGrafx Process Central は、iGrafx Platform に名称が変更
となります

 

– 「業務フロー図」とはどのようなものですか。

業務フロー図は、業務の手順をフロー図で可視化したマニュアルでもあります。しかし、単に詳細手順が図式化されているだけでなく、各手順に関連する規定や必須事項、注意事項、そして帳票などが紐付けられており、その場ですぐに確認できるようにしています。

業務フロー図には、各業務に必要な処理時間が定義されていますので、作業の正確性と合わせて、作業内容の適性を測る基準にもなっています。

また、業務フロー図は現時点での「業務のあるべき姿」を、社内標準の記述ルールで示したものです。その点では、現場と本部とのコミュニケーションツールとしての役割も果たしています。

オリエントコーポレーション様-業務フロー図のサンプルイメージ

業務フロー図のサンプルイメージ (※ぼかし処理を入れてあります)

 

– 「業務改善案のシミュレーション」についても教えてください。

業務フロー図の各業務には、作業にかかる時間や人員が定義されているので、その上で、いつ、どのようなタイミングで、どの程度の分量の業務が発生するかというシナリオを設定すると、iGrafx上で作業に必要な人員や時間を計算できます。

業務手順を改善するために複数のシナリオを比較したり、手順変更時に効果を調べたり、必要な人員を割り出したりするのに利用しています。

オリエントコーポレーション様-シミュレーションのサンプルイメージ

シミュレーションのサンプルイメージ (※グラフや数値はイメージです)

事務の標準化により、人員配置の最適化を目指す

株式会社オリエントコーポレーション 事務グループ 事務部 部長 太田 真人氏

「どこでだれが処理をしても、同じクオリティのサービスを提供できるようにすることが急務でした」
(株式会社オリエントコーポレーション 事務グループ
事務部 部長 太田 真人氏)

– 「TQC活動」および「事務標準化」への取り組みについて、詳しく教えてください。まずは、「TQC活動」からお願いします。

TQC活動というと製造業での事例が多く、当社のような金融業が取り扱うサービス商品には向かないという考え方もあるようです。しかし、金融業においても結果に対する指標を明確にすれば、TQC活動に取り組む意義は少なくないと考えています。

確かに当社は、積極的に取り組む姿勢を見出せないという現場もありましたが、「事務標準化」のように実際に成果が上がり、その成果を会社として評価する軸が整うにつれて、今ではさまざまな現場で定着しつつあります。

 

– 実際には、どのような評価軸が設けられているのでしょうか。

たとえば、「事務標準化」においては、決められた人員数、決められた時間で業務が実施されているかどうかが一つの評価軸となります。しかし、業務時間が規定よりも短縮されれば評価が上がるというわけではありません。規定よりも短時間で処理をしても、正確さを欠くようなことがあれば、ミスや事故の要因となりますので、規定と乖離していないかどうかが問われます。

 

– では、「事務標準化」について、詳しく教えてください。

オリコはこれまで、各支店で営業と審査、回収といった業務を担当していました。事業を拡大する上でその方が都合が良く、お客さまの要望により柔軟に、よりスピーディに対応できると考えてきたからです。

しかし近年は、オペレーションコストの最適化やガバナンスの強化、コンプライアンスの遵守といった課題に対応するため、拠点や機能の集約化に取り組んできました。たとえば、審査業務に関しては、全国10か所の拠点に集約するといった具合です。

ところが、これまで各拠点で実施してきた審査業務は、取扱商品の特性や取引先、地域性の違いによって異なる部分があり、結果的にはそれぞれのローカルルールでの運用が定着していました。また、各現場にマニュアルはあったのですが、表記や内容が統一されておらず、さらには、先輩社員からの伝聞によるノウハウや手順などの継承も、拠点集約によって断たれてしまうという状況でした。

そのため、だれが、どこで処理をしても、同じ内容、同じ品質、同じ生産性が担保されるようにするために、「事務標準化」へと早急に取り組む必要がありました。

また、業務拠点を集約したことで、適正な人員配置の判断ができない状況にも陥っていました。各業務にどのくらいの時間と人員が必要かということを、把握する材料がなかったからです。そのため、「事務を標準化」することで、適正な人員配置の判断ができるようにしたいとも考えました。

まずは現状を可視化し、現場業務との整合性を見極めながら
さらなる改善に取り組む

株式会社オリエントコーポレーション 事務グループ 事務部 課長 上山 徹氏

「導入時はサン・プラニング・システムズに業務フロー図の作成を代行してもらいました」
(株式会社オリエントコーポレーション 事務グループ
事務部 課長 上山 徹氏)

– 「事務標準化」はどのように進めていったのでしょうか。

銀行などでの取り組み事例を参考にして、すべての業務を洗い出し、iGrafxを使って現状の業務をフロー図にすることから始めました。現状を把握して、それをベースに最適化や標準化に取り組まなければ、机上の空論となってしまい、現場にも受け入れてもらえないからです。

業務フロー図ができ上がった段階で、現場の実務とのギャップ分析を行い、見直しや改善を図りながら「標準化」を進めました。「標準化」に終わりはないので、どのレベルで現場に落とし込むかはケースバイケースとなりますが、必要に応じてさらなる改善や最適化に取り組むこともありました。

しかし、業務の種類が多く、実際に現状を把握するとなれば、既存のマニュアルを参照したり、各現場にヒアリングや業務時間の測定に行ったりする必要があり、多大な工数と時間がかかります。

時間をかけて作業をしている余裕はなく、また、標準化された手法と手順でフロー図を作成しなければ意味がないので、最初はサン・プラニング・システムズに業務フロー図の作成を代行してもらうことにしました。当然、任せっきりにするのではなく、共同で作業しながらフロー図作成のルールや手順、ノウハウを社内に蓄積しようと考えました。

 

– 当初の作業はどのくらいの期間がかかったのでしょうか。

最初の半年間は3名体制で作業をしてもらい、その後は1名体制でさらに半年間作業をしてもらいました。

 

– 業務フロー図の作成にあたり、苦労したことなどはありましたか。

当初は、現場に作業の意味を理解してもらえなかったので、積極的には対応してもらえませんでした。ただし、実際に業務手順が可視化されてくると、これまで作業内容が曖昧だったり、責任の範囲が曖昧だったりしたことがクリアになり、徐々に要望や改善案が現場から発信される機会も増えてきました。

また、処理時間の定義も簡単ではありませんでした。実際にストップウォッチで処理時間を計ったりするのですが、同じような作業を繰り返す場合と、内容の異なる作業を処理する場合とでは同じ作業での処理時間が異なったり、個人の習熟度などによっても処理時間は変わりますので、ケースバイケースで判断する必要がありました。現在でも、実態と合っているか現場でサンプリングをしながら、修正や変更をしています。

業務改善のPDCAサイクルも確立し、改善効果の客観的な把握も可能に

–  「事務標準化」によって、どのような成果が上がっていますか。

シナリオを変えながらシミュレーションを繰り返すことができるので、市場の動向やその他の要因に合わせて、人員の最適な配置を図ることができるようになりました。新サービスの開発時にも、サービスの開始前にあらかじめ必要な人員を把握できるようになったのも、大きな成果の一つだと言えます。

また、業務が可視化されたことで、業務の改善や法律改正にともなう手順変更などを行う際、意見の交換がスムーズにできるようになり、現場と事務局側で認識のズレがなくなりました。その結果、現場から改善策が提案される機会も増えています。

さらに、改善後・変更後の成果をシミュレーションしたり、結果と照らし合わせて分析したりできるので、改善効果を客観的に判断できるようになり、PDCAサイクルも確立できました。

現場では、担当者によるムラやブレの幅が少なくなり、ベテラン社員でなくても一定レベルの作業ができるようになり、非属人化という点での成果も広がりつつあります。新たな業務を担当する場合でも業務フロー図があることで、業務に慣れるまでの時間が短縮され、注意が必要なポイントなども目を引くアイコンなどで喚起できるので、リスクコントロールという点での効果も見込んでいます。

 

– iGrafxに対する評価ポイントがあれば教えてください。

表計算ソフトなどでフロー図を作成する場合と比べて、効率的にフロー図を作成・修正できるので、改善や変更を迅速に反映できます。

シミュレーション機能も充実しており、細かなシナリオを設定しながら、フロー図と連携して複雑な分岐がある業務でも簡単にシミュレーションができるので、とても便利です。

今後の拡張予定とサン・プラニング・システムズへの評価と期待

– 今後の拡張予定などがあれば教えてください。

すでに標準化している業務に関しては、効率と品質のバランスを考えながら、さらなる改善を図っていくのと同時に、ミスや事故が発生するリスクの高い作業を洗い出して、未然に防ぐ手立てや回避策を施していく取り組みにも注力していきたいと考えています。

また今後、業務のシステム化に取り組んでいく上で、標準化された業務フロー図がベースとなり、システムの仕様を決めていくことになると考えています。

さらには、「事務標準化」する業務の適用範囲を広げていき、サービス関連業務だけでなく、バックオフィス関連の業務なども含めて可視化・標準化できれば理想的だと思っています。

 

– サン・プラニング・システムズへの評価や期待があればお聞かせください。

サン・プラニング・システムズには、iGrafxの導入・運用のサポートだけでなく、業務フロー図の作成代行やアイコン追加のカスタマイズなど、柔軟に対応してもらい、とても感謝しています。適用する業務範囲が拡大すれば、追加のトレーニングなどをお願いすることになると思います。今後もこれまでと変わらない丁寧で迅速な対応に期待しています。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

 

オリエントコーポレーション様

サン・プラニング・システムズ
BPM推進部 副部長 鈴木 章之(写真右)

* 取材日時 2016年1月
* オリコのサイト
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。

 

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