Project Description

認証のためのHACCPプランではなく、HACCPをベースとした生産部門における、あるべき運用・管理体制の構築をめざす。

世界一のクオリティベーカリーをめざすアンデルセングループでは、「安全・安心な現場づくり」への取り組みの一環として、主要5工場においてFSSC22000認証を取得、HACCPの運用にHACCPクリエータを活用している。導入の経緯と効果について詳しく伺った。

株式会社アンデルセンサービス

■本部所在地: 広島市中区鶴見町2-19 ルーテル平和大通りビル
■設立: 2003年
■資本金: 1千万円
■社員数: 111名(2019年4月1日現在)
■概要:  アンデルセングループ各社の事業経営のクオリティ向上に貢献するため、経理、人事、採用、教育、総務、品質保証、購買、システム開発・運用、eビジネス、コンプライアンス、法務、環境問題への対応など、グループ内の専門業務を担当。制度の設計やシステムインフラの構築をはじめ、グループの横断的な基盤を整備し、グループ各社のスムーズな事業遂行を支援。また、品質保証部がISO/IEC 17025:2005の認定を取得し、さらなる品質管理の強化を図っている。

アンデルセングループの概要

– アンデルセングループおよびアンデルセンサービスについてご紹介ください。

1948年に広島で創業したアンデルセングループ。小売直営店を運営する株式会社アンデルセン、「リトルマーメイド」をはじめとするベーカリーブランドのフランチャイズ展開を行う株式会社マーメイドベーカリーパートナーズ、石窯パンなどを小売店にお届けする株式会社タカキベーカリーを中心に、国内外15社で構成。お客様にパンのある素敵な暮らしをお届けするために、ベーカリーとしてさまざまな事業を展開しています。

その中で、アンデルセンサービスはアンデルセングループ各社の事業を支えるサービス会社として、人事・教育・情報システム・品質保証・購買・経理・総務などの機能を提供しています。

アンデルセングループにおける安全・安心への取り組み

– アンデルセングループにおける安全・安心への取り組みについて教えてください。

「タカキベーカリーの主要5工場で
FSSC22000の認証を取得しています」
(株式会社アンデルセンサービス
品質保証部 部長 金子 昌平氏)

当グループでは世界一のクオリティベーカリーになることを目標としており、量の拡大ではなく質の向上をめざすことを大切にしています。たとえば、タカキベーカリーは焼きたてのおいしさをお届けしたいと10年以上の年月をかけ、日本で初めて冷凍パン技術を完成させました。また、石窯パンにおいては、ヨーロッパをお手本にした本格的なおいしさをお届けしたいと、手間暇をかけ工場でパンづくりをしています。

そういった質を追求する中で、その基本となる安全・安心な仕組みづくりとしては、2001年より「AIB(American Institute of Baking):米国製パン研究所」が開発した食品安全監査システムに取り組みました。すべての工程で異物混入や微生物による汚染の要因がないかチェックし、危害を未然に防ぐことを目的とした食品安全管理システムを構築しています。

2007年からは「ISO22000」の認証取得に取り組み、その際にHACCPプランを構築しました。そして、2017年にはタカキベーカリーの広島工場(広島県)をはじめとした主要5工場において国際基準である「FSSC22000」認証を取得し、より一層、安全・安心な商品をお届けする体制を整えています。

また、グループで展開するリテイル店舗においても、現在、食品等事業者を対象としたHACCP義務化への対応も進めています。

– 今後、5工場以外にFSSC22000の認証を取得する予定はありますか。

今のところほかの工場で認証を取得する予定はありませんが、ほかの工場においても認証を取得している工場と同レベルの生産体制の構築をめざして活動しています。

– 商品やパッケージに認証マークなどは使用していないようですが。

安全・安心を高める手段の一つとして、FSSC22000の要求事項に適合させる過程において、良いところがあれば積極的に取り入れ、安全・安心な商品を提供する体制を維持・継続していくことがねらいであり、認証マークを商品に掲載することが目的ではありません。

HACCPクリエータの利用状況と導入の経緯

– HACCPクリエータの利用状況について教えてください。

「認証更新時のHACCP文書の修正
対応は、大きな負担となっていました」
(株式会社アンデルセンサービス
品質保証部 西日本運営チーム
シニアスタッフ 山本 崇氏)

FSSC22000の認証の取得時にHACCPクリエータを導入し、まずは広島工場におけるHACCP文書の作成・維持管理に利用しています。最終的にはFSSC22000の認証を取得しているほかの工場へも展開していく予定です。まずは、つくば工場(茨城県)での導入を進めているところです。

– 各工場におけるHACCPプランの数を教えてください。

各工場で15工程ぐらいのHACCPプランを運用しています。

– HACCPクリエータを導入した経緯について教えてください。

最初にHACCPプランを作成したときは、正直、HACCPに関して右も左もわからない状況でしたので、コンサルタントの指示にしたがってHACCP文書を作成しました。そのため、ISO22000の認証を取得できたのですが、今となって見返すと複雑で文書の量も多く、生産部門が容易に活用できる内容とはなっていませんでした。

また、HACCP文書をMicrosoft Excel(以下、Excel)で作成したため、文書やフロー図の修正や追加などが非常に面倒で、更新時の修正対応にも大きな負担がかかっていました。その結果、HACCP運営事務局の担当者の手が足りずに認証を更新するための作業に追われるという状況も見られました。

そこで、HACCPプランを運用・活用して生産の現場を整備するとともに、HACCP運営事務局の担当者ではなく、生産部門の担当者が手軽に閲覧やメンテナンスができる仕組みを探していたところ、HACCPクリエータを見つけました。

– 具体的には、どのように手間がかかっていたのでしょうか。

たとえば、一部に手を加えるとフォーム全体のレイアウトが崩れてしまったり、フロー図を修正する際に連結線やエレメントを整えるのにも手間と時間がかかりました。

HACCP文書の作成・管理・運用に特化した使い勝手の良さを高く評価

– HACCPクリエータを選んだ理由を教えてください。

HACCP文書の作成・管理・運用に特化したツールであり、フロー図の追加・修正など使い勝手の良さは大きな決め手となりました。デモを見て、これならば製造部門の担当者でも文書の閲覧やメンテナンスが簡単にできると確信しました。

また、表記やレイアウトのカスタマイズが可能なので自社に合わせた運用ができる点や、フロー図間やフロー図とドキュメントをリンクできるので、追加・修正の影響範囲がわかり易い点なども評価しました。

– HACCPクリエータの導入時、既存のHACCP文書はどのように移行したのでしょうか。

導入時に文書の移行を社内で対応する余裕はなかったので、サン・プラニング・システムズに移行作業を代行してもらいました。

HACCPクリエータの導入効果

– HACCPクリエータの導入効果について教えてください。

HACCP文書の修正・追加・閲覧が容易になったことで、次のような効果が期待できます。

  • これまでHACCP運営事務局担当者が行っていたHACCP文書のメンテナンス作業を、製造部門へ移管できる。
  • HACCPクリエータの画面を映し出し、リアルタイムで修正・追加しながら議論などができる。
  • HACCP文書を中心にPDCAサイクルで取り組むことで、管理体制のレベルアップを図ることができる。
  • 商品や工程ごとにフロー図を見られるようになり、業務の流れや対応しなければならない事項の理解が進んだ。
  • 生産部門が必要なときに、必要なHACCP文書に記載された情報を容易に閲覧できる。
  • 店舗におけるHACCP対応へ応用できる。

●HACCPクリエータを利用した運用管理イメージ

HACCPクリエータを利用した運用管理イメージ

サン・プラニング・システムズへの評価と期待

– サン・プラニング・システムズへの評価や期待があればお聞かせください。

ExcelによるHACCP文書の管理はとても煩雑だったので、HACCP文書に特化したツールを提供していることには感謝しています。また、細かなカスタマイズや問い合わせなどにも丁寧かつ迅速に対応してもらえたので、とても助かりました。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

* 取材日時 2019年3月
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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